資料デザインってnanda?



マーケティングの仕事をしていると、1日で1番長い時間向かいあってるのがパワーポイントやGoogleスライド、キーノートっていう人も少なくないと思う。正直、私も旦那さんの顔を見てるより長い時間スライド編集画面とにらめっこしているほうがこの約10年間の生活時間で長いといえる。

最近特に思うのは、資料作りはその日着ていく洋服を朝選ぶように ‘TPO’ が大事だなと。

例えば、この資料でプレゼンすることにより、誰に対してどういう印象を持たせ、さらにその資料でプレゼンする会議で相手から何を期待するかということを考えながら作ることが、当たり前だけど大事だなとしみじみ感じる。

その場合はもちろんその資料を説明・プレゼンするミーティングがオンラインかオフラインか、大人数かどんな組織の方が来るのかによってスタイルや言い回しも考えてなくてはならない。

資料スタイルは、これが正解というのがないからこそ、その作成者のセンスが問われる。センスというと美的センスと捉えられがちだか、私はこの資料センスはその人のお仕事センスが本当によくわかると思っている。

あるクライアントを担当していた時、必ずその社員の方が商品やサービスの説明を私たちにしてくれる資料の表紙に、(全〇〇頁)と書き添えてあり何故か質問したら、社のトップレベルの方々がそうするように言っているとのこと。資料をプレゼンモードにしているとここから何ページに渡る内容になるのか、質問はじゃあ手短にしようか、などその方達がある程度心構えができるからだそうだ。

表紙では、今日のプレゼンの内容の方向性がパッとイメージできることを、ビジュアルでもテキストでも著そうと心がけている。そして、抱いてほしい印象も。TPO : ファーストインプレッション、だ。何を話すんだろうワクワクする!なのか、この間話した内容をいい意味で裏切ってくれるのかな?と思わせたいのか、今日はお伝えしたとおり、社長プレゼンの前にこれから企画する内容のポイントを確認したいのか。今日は定例の報告書のような報告がベースだよという内容なのか。期待値コントロールを表紙で端的にするにはビジュアルやデザインの直感的な伝達要素も絶対に欠かせない要素だと思っている。

そして、その後はアジェンダ(目次)紹介ページ。アジェンダ紹介ページは小説の章の説明ページようなものだが、これはできれば章は3つまでだと思う。人はそこまで覚えられる生き物ではない。天才的に細部にわたるまで直感的に理解するチカラの持ち主なら別だが、この最初のアジェンダでパッと、あーこういう流れの話ね今日は、というのがわかると、この後話して行っても、今はどこの話をしているか、がなんとなく前提としてわかるから後の質疑応答もはっきりしてくる。ごめんなさい、これって今なんの領域の話でしたっけ?と言わせたらそれはプレゼン者の責任でもあると思う。

章の中で話は、その章にいるよー、というのが何かのアイコンや何かマークなどでわかるようにしておく。これも大事なポイント。

章に入ったら私は常にスライドは枚数よりも、1ページや1表示 (アニメーションにしている場合) ではワンメッセージが大事だと考えている。

よく見るのは、細かくて1文字サイズ7ポイントぐらいの数字の羅列のエクセルの大量な数字の表をそのまま貼りつけて赤枠で数字ポイントをくくり、上部にたくさんテキストで説明があるスライド。あれを見るたびに、自分の大量な数字や説明の瞬間的な理解力の低さを嘆くとともに、聴衆者に私みたいな人もいるのもわかっていてアレをやるのは:

・数字をあまりみてほしくなくプレゼンのためのプレゼンという義務感のみの場合
・こんなにやってるよ!こんなに数字読み取っていてアタマいいでしょボク、という匂わせ自慢をしたい場合
・自分でもよくなにがいいたいかわからず整理し考えるのを放棄している場合
・書いてありましたよ、と質問されたら言えるように資料を家電の取説のように考えて作ってしまっている場合

なのかなーなど考えながらみている。(←その時点で理解する気と内容に対する興味ゼロ笑)

全部数字を出したことを伝える必要があるならば、口頭かどっかに少し字で書いておけばいい。書き方や伝え方によっては笑いや感心が取れるかもしれないし。

つまり、誰かがわからない可能性がある資料スタイルや作り方をしているというのは、時間をいただいている相手への敬意や愛が皆無で自分の事しか考えてないと思われてもしょうがないと思う。

そして、最後に必ず入れたほうがいいのは、アジェンダページをもう一度スライドをコピーして最後に入れて、全体通してご質問ありますか?という投げかけだ。

途中質問できなかった人もいるし、プレゼンをきいているうちに最初の章の内容に疑問がでてくる場合がある。そして、特にオンライン会議だとプレゼン中はマイクをミュートにしている人も多く(50人以上など大人数参加だとしてもらうことも多い)ノンバーバルな部分が見えないので質問タイミングが掴みづらく質問が余計出てきにくい。そんな時にこのアジェンダをもう一度見せながら、自分の強調したかったポイントもふれながら投げかけてみると質問がちらほら出てきて会議が活性化する。

資料デザインは、きいてくれる相手への配慮であり、さらに自分が持っていきたい方向の舵を決める大事なTPOだと思う。

(余談ですが、ページ番号はオンライン会議だと余計大事ですね。どのページのという質問する側も答える側も、視覚の拠り所がより重要になるので資料作ったら最近は必ずページ下部にページ番号を入れ忘れていないか確認するようになりました。)

#資料デザインってnanda?



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